このチェックリストは、EU域外の供給業者および輸出業者が、銑鉄に関するCBAM（炭素国境調整メカニズム）の排出量を計算する際に必要なデータ項目を理解するためのものです。一般的な製造ルート ― 高炉法、溶融還元法、およびその他の製造方法 ― に対応し、正確で効率的な排出報告を支援します。
🔍 ステップ 1：製品とCNコードの特定
やること：自社の製品が「銑鉄」カテゴリーに該当するかどうかを確認します。
重要な理由：CNコードによってCBAM遵守に必要な排出データの要件が定まります。
進め方：
EUのCBAMガイダンスを参照し、正しいCNコード（例：7201の下にあるコード）を確認します。
製品が銑鉄として正確に分類されていることを確認します。
排出データの追跡・報告のためにCNコードを記録します。
⚙️ ステップ 2：製造方法の選択
やること：使用している製造方法を明らかにします。
重要な理由：製造方法により排出量や必要なデータが異なるためです。
進め方：
以下の製造方法のいずれかを選択します：
高炉法
溶融還元法
その他の製造方法
※選択した製法に応じて、データ収集の手順が自動的に調整されます。
🔌 ステップ 3：データの収集
やること：使用した原材料や電力など、製造に関連するすべてのデータを記録します。1年間分のデータおよび銑鉄の年間総生産量を収集してください。
重要な理由：鉱石や還元剤などの材料は、埋め込み排出量の主要な要因です。
進め方：
使用した前駆体（例：合金、銑鉄、焼結鉱など）をリストアップ・文書化します。
サプライヤーから排出データを取得するか、可能であればCNコードに基づく既定値を使用します。
使用エネルギー量（例：電力）や製造方法に関連する他の生産データを各報告期間ごとに記録します。
📊 ステップ 4：排出量の計算と報告
やること：報告期間中の総銑鉄生産量を追跡します。
重要な理由：製品1トンあたりの排出量を算出するには、生産量のデータが不可欠です。
進め方：
報告モジュール内の「製品排出量」セクションにアクセスします。
提出したデータに基づき計算された排出量を確認します。
結果はCBAM遵守に加え、社内のESG目標のモニタリングにも活用できます。
📝 実行のためのチェックリストまとめ
製品とCNコードの特定 ― 銑鉄としての分類を確認し、正しいコードを記録します。
製造方法の選択 ― 高炉法・溶融還元法・その他の方法から選択します。
データの収集 ― エネルギー・材料投入・排出源データを記録します。
排出報告 ― 生産量を追跡し、トンあたり排出量を含むCBAM対応レポートを作成します。